アラサー女子、初めてのバックパッカー旅行で、思わぬトラブルに・・・。

29歳の頃、生まれて初めての海外一人バックパッカー旅をしました。それまで勤めていた会社を辞め独立することになり、開業までの約半年間を旅に費やそうと思ったのです。3人兄弟の末っ子である私の女一人旅に親は心配しつつも、私の出発を温かく見守ってくれました。

日本から出発し、台湾から東南アジア各国を周り、旅は順調そのものでした。すでに行ったことがある国もありましたが、改めてバックパッカーとして時間をかけて訪れると、また新たな発見があり、半年と言わず何年も旅を続けたいとさえ思いました。

その順風満帆だった旅に、突然落とし穴が訪れました。それはベトナムからカンボジアの首都・プノンペンに着いた時のことです。

もう暗くなり始めていて観光名所は閉まっていたため、近くのマーケットに行ってみることにしました。マーケットは多くの人で賑わっていて、魅力的な屋台で溢れていました。とりあえず暑さで喉が渇いていたので新鮮なフルーツスムージーを頼もうとしたら、あれ…財布がない…(?_?)…まさかコレは…!とイヤな予感を必死に振り切り、きっと宿に忘れたんだと信じ、大急ぎで宿に戻りました。

しかし無情にもどこを探しても財布はありませんでした。普段は現金をあまり持ち歩かないのですが、その時に限ってカンボジアは米ドルが使えるということもあり結構な金額をATMで下したばかりでした。現金以外にもクレジットカードも入っていたため、すぐさまカード会社に連絡をし、ストップしてもらいました。念のため警察にも行き被害届を出しましたが、戻ってくる見込みがないのは明らかでした。

それまでのバラ色の旅が、プノンペンを流れるメコン川のように泥色に変わった瞬間でした。

予定ではその後アンコールワットに行くつもりでしたが、呑気に観光する気にもなれず、かと言ってプノンペンに残る気にもなれず、傷心のままシアヌークビルと言う南部の海辺の街に向かいました。

そこで、美しい、本当にただただ美しい海を眺めていて、純粋に生きていてよかったなと思えました。いくらかのお金を失ったのは確かだけど、命は失わなかったから今この美しい海を見ていられるんだと前向きになれたのです( ;∀;)もっとひどい目に合った可能性だってあったんだと。

物質的にお金を失ったことで旅のルートの変更はしたものの、より節約して旅そのものは続けました。タイのお寺での瞑想修行やスペインのサンティアゴ巡礼などもそれに含まれます。トラブルに遭遇したことで逆にお金に頼らない深い旅ができたのではないかと、今ではポジティブにその出来事を捉えています。